ダッキーとは 川下りの準備 基本操作 那賀川鷲敷・上那賀・木頭 吉野川大歩危・小歩危 四万十 スクール 補修  那賀川

那賀川
 那賀川は徳島県内長さ125kmの一級河川です。源流は剣山系の次郎笈(那賀町木頭村北川)にあり、河口の阿南市まで徳島県のみを流域にした県内随一の川であるといえます。那賀川はカヤックや、ダッキーで遊ぶ川としてはとてもいい条件を備えています。

1、急流と奇岩の風景が美しい景勝わじきラインがある。
    わじきライン中心部の細渕附近は昔から景勝地としてまたカヌー競技公認会場として賑わってきました。

2、上流のダムが安定した水量を供給しているので水が枯れない。
    8月の渇水時にはかなり水位が下がりますが鷲敷川下り区間は全て下れます。ダムがあるので川の透明度はイマイチですが、ダム上流の木頭村は本来の清流の那賀川に出会えます。

3、ダム放流情報に正確な実施判断が出来る
  上流の川口ダム、長安口ダムの放流量をリアルタイムで公開しているので、川下りの実施判断が出来ます。
川口ダム総放流量
インターネットで川口ダム、長安口ダムからの放流量を1時間毎のリアルタイムで公開しているので川下りの実施判断の基準になっています。
1000㎥/sec
以上
 台風や大雨時の大放流にて中止。近づくのもやめましょう。
 200~  川を取り巻く岩が殆ど消え泥茶色。中止。。
 100~150  やな橋からだとかなりのウエーブが体験できます。Cコース最後の「赤石の返し渦」は大渦状態になるので危険。手前でフネ上げ(ポーテージ)しましょう。A+Bコースが無難ですね。
 70~100  瀬でのバックウォッシュもはっきりしてくるのでBコースでは最もおすすめの水量。大歩危レベルのウエーブがたちます。
  50t  瀬と瀞場のメリハリもあり、ダッキー川下りとしては安全且つアグレッシブに楽しめる最適。Cコースの返し渦瀬は要注意。
  25〜35  カヤックでは最適量。瀬の掘り込みも出来て適度に難易度もあり瀬遊びが面白い。
  15t以下  渇水状態。瀬が浅く艇底をする箇所も出てくる。返し渦はなくなる。
 那賀町鷲敷附近はでは車道の各ポイントとなる場所に「ダム放流中」の表示塔を設置しています。この赤ランプが点灯している時での釣りや川遊びは要注意という警告です。数年前より浸水被害の発生により30t程度でも予備放流することが多くなり、サイレンを頻繁に鳴らして警告していますのでご注意ください。
川下りの地図本に那賀川が掲載
平成16年4月末に全国リバーツーリングマップ55(山渓出版)が出版。川下りのガイド本として全国より選ばれた55河川の中に四国では四万十川、吉野川、那賀川が掲載されています。那賀川のデータとガイド文を執筆させていただきました。ツーリングコースの詳細から温泉、宿泊施設、商店など地域の情報が満載。価格2650円 
以下は原稿文です。
全国リバーツーリング55マップ原稿
     那賀川(なかがわ)/徳島県    河川全長:125km  b流域面積:874k㎡
     (那賀郡相生町川口)~(阿南市大井町大井)/約23km
     グレード:クラス2
     ○カヤック、ダッキー、     フォールディングカヤック、△オープンデッキ・カヌー、・・・通常水量でもボトムを擦りやすい浅瀬が多い。またA~C区間は川幅が狭く、突出した岩のある急流箇所があるので初級者には不向き。
△ラフト(小型)・・・通常水量ならほぼ可、渇水時は箇所によりスタックする。

コースガイド文・・・ 鷲敷町の中央を流れる鷲敷ラインは、さまざまに変化する急流や自然の削磨による奇石・怪石など、絶景をほこる那賀川の渓流で、阿波八景十二勝に指定されてる。

この地域の降雨量の多さは全国でも屈指で、上流の3つのダムで常に一定量の水を供給しているので年間通じてツーリングには支障がない。また第2区の後半は鷲敷ラインの核心部で急瀬が多く日本カヌー協会主催のジャパンカップの会場として、毎年秋にスラローム、ワイルドウォーター競技で全国のトップパドラーが集結してその技を競いあっている。


ツーリングコース区間A~Bは、スタートまもなくの那賀川最大の落差のある「タツミの瀬」が魅力、その後の瀞場がやや長いが3つの瀬を越え、最後の「タキの瀬」を越えてやな橋下の右岸で降りられる。(5.5k)。けれどやな橋は幅員が狭く、河原に車を置く事になるので林間キャンプ場まで足を伸ばしてもいい。B~Cはタキの瀬と、(とどろ)の瀬、返し渦の瀬を含むカヌー競技区間をフルに堪能出来るが増水時は要注意(4.3k)。C~Dは川幅も広く、遊べる瀬もあるので初級者のステップアップとして、中級者はウォームアップとしていい(5.7k)。またスタート、ゴールは艇の積み降ろしも容易な駐車場や、広いゲレンデがあり、ベースとして双方とも適地。D~E水井橋(7.5k)は下流ながらも鷲敷ラインの名残りで瀬が多い。コース最大のウエーブの続くシキイの瀬は豊水時では1m以上の波高になり、ツーリングの終盤をダイナミックに楽しませてくれる。

   第1区 (川口橋~やな橋下:5.5㎞)クラス2
   第2区 (水の花荘下~野外活動センター下:4.3㎞)クラス2
   第3区 (野外活動センター~鷲の里:5.7㎞)クラス2-
   第4区 (鷲の里~水位橋:7.5㎞)クラス2

第1区スタート・・・・川口ダム下流の川口橋を渡り、右折して50mほど先に川へ降りる狭い階段の道がある。車は少し上道路わき両側に駐車スペースが2箇所、10台程可。
~主な瀬~
・タツミの瀬(2級+)・・・那賀川中流域での瀬幅、落差とも最大の幅と落差(!、3m位)のある瀬。実力に応じて3ルートを選べる。


八艘(はっそう)の瀬(2-)・・・・昔、筏が8艘続けてここで引っかかって立ち往生したのでその名がついたという。メインコースは中央よりやや左寄りに、ポーテージは左岸。

(うのくび)の瀬(2-)・・・長い瀞場が終わり川幅が急に狭くなる。ちょうど鳥の鵜の首のような川の形状。本流左岸寄りに素直なウエーブが続くが左岸から木の枝が伏せるように張り出しているので首をとられないよう前方に注意。

・タキの瀬(2)・・・タツミの瀬に続く大きい瀬。川が大きく右カーブしている為、左岸の側流に乗らないようにしよう。瀬のはじめに斜めの横断層が2本あり、それを越えるとメインのウエーブがあり、最後に2つの流れがぶつかるホールがある。この瀬の下のやな橋を渡ると右岸まで車が入るのでスタート、ゴールとしても利用できるが、橋の幅員が狭く幅員に制限あり。


●第2区スタート
・・・・バス停「水の花」のある水の花診療所、特別養護老人ホーム「水の花荘」の下。土手道の奥に駐車スペース(5台位)あり、この下からエントリーできるが流れが速くすぐに瀬に入ってしまう。上流側の土手奥の細い降り口からエントリーするとすぐ上に瀞場があるのでウォームアップが出来る。


・タキの瀬(2級)・・・・スタートしてすぐにある大きな瀬。川幅広く大きく右カーブしている。左側に膨らみすぎると岩が多く引っかかる事もあるので気をつけよう。メインルートの瀬の最後に2つの流れがぶつかりこのスポットに入るとバランスを崩しやすい、もし沈しても流されてすぐにトロ場なので安心。沈したくない人は右岸よりのルートを。ポーテージは右岸。やな橋の上からスカウテイングできる。

・タデワラの瀬(1+)・・・左にカーブした小さい瀬だが本流右にエデイやボイルが出来る。猿の家族が住む深い森の雰囲気で朝夕は樹上で遊んでいることがある。


(さい)の瀬(2-)・・・・川幅が急に狭まり大きなタテ波が立つ。左右からの波もあるが比較的素直なウエーブなので快適に漕げる。

鼻突き(はなつき)の瀬(2-)・・・鷲敷町林間キャンプ村前の瀬、川の中央よりやや左に横3M程のストッパーが出来る。サーフィン等で遊べるが浅いので沈すると頭や、肩を擦ったりするので避けたほうがいい。

(とどろ)の瀬(2+)・・・川幅がロウト状に狭くなり右に曲がっている。左右からの流れ込みがぶつかり深い(1,2m位)ホールがありピンニングに注意。その後も3つのウエーブがある。本流の最後に隠れ岩が川底深くえぐれているので落水すると必ず足先を上げてディフェンスするように要注意。右岸より下見、ポーテージ可。

赤石(あかいし)の返し渦(2)・・・本流上に70cm位の落ち込みの後、2~3のウエーブがあり、岩にぶつかり左へ鋭角に流れ込む。手前の落ち込みに翻弄されて本流右側に寄ると正面岩右に出来るタコ壺エデイにつかまりやすい難所。このエデイ、渇水時には消えるが、ダム放流50トン位で直径4~5mの大渦に変貌するので下見が必要。渦のできる淵の深さ9、5mあり過去に死亡事故の例もある。ダム放流時は要下見、ポーテージは左岸の鷲敷ラインの遊歩道へ。


●第3区スタート・・・・野外活動センター下の河原。キャンプ場下の河川ゲレンデに広い駐車場があり20台以上は駐車可、毎年開催されるカヤックスラローム競技コースの全国大会の会場となっている。川沿いに遊歩道があり瀬の下見もしやすい。スタートは遊歩道下流(返し渦の下流)。ダム放流を示す警報灯があり放流時には赤ランプが点灯する。車は20台以上駐車可

・もみの木瀬(2)・・・岩のある右岸よりに落差1m弱の落ち込みに続いて斜めに2つめの落ち込みがあり、ストッパーがある。左岸は落差の少ないザラ瀬、ポーテージは左岸。

ハイの瀬(2)・・・本流が左カーブして右岸際に瀬がある。小さな瀬だがコースアウトすれば左からの押し波でバランスを崩しやすく、コース最後に出ている2つの岩に注意。ポーテージは左岸。

仁宇(にう)の瀬(2)・・・・那賀高校のカヌー部がスラローム競技の練習をしているゲレンデ。左岸の大きな岩(子頭石)に沿って瀬があり、コースを左に不安定なエディがある。右岸寄りは上流に向かって逆流しているフェリーや、エデイキャッチなどの練習がしやすい。

野瀬(たのせ)(2)・・・・右岸寄りに80m程のほぼストレートの素直な瀬、浅いので落ちたらディフェンス姿勢を

●第4区スタート・・・・鷲の里下の河原ゲレンデ。車は道の駅Pを別にしても10台以上駐車可。
  
ロープウェイの瀬、上(2-)・・・右岸の岩沿いに回りこんだ後に左からのボイルの押し波で、バランスを   崩しやすい。

・アセビ返し(2-)・・・右カーブした幅の広い瀬で左からの流れとぶつかり、やや不規則なタテ波をつくる。 川幅は広いが通常水量ではボトムを擦る箇所もあるので中央よりやや右寄りが安全。


・シキイの瀬(2)・・・那賀川では一番大きなウエーブの続く長い瀬で増水時には1m以上の大波がたつ。ス トレートで癖が少ないが、瀬の入り口の右岸側にストッパーがあるので気をつけよう。ポーテージは左岸。
 
鞍返(くらがえ)し(2-)・・・・馬の鞍が返る程の瀬という意味。中央に岩があり左右に分かれる。メインルートは左コースだが浅瀬で隠れ岩があるので注意。初級者は落差の少ない右ルートへ。


・新ウスの瀬(2-)・・・コースが左カーブしているため外側にコースアウトすれば臼状の弱いエデイにつかまりやすい。増水時は渦の目が出来るほどになるので注意。

●第4区ゴール・・・水井橋(すいいばし)。橋より5mの上に河原へ降りる道があり車も入るが道幅狭い。4駆だと河原に置けるが県道脇に5台ほどの駐車スペースがある。

~近郊施設、
・鷲敷ライン林間キャンプ村・・・
那賀郡鷲敷町大字百合字松ノ木 ℡(08846)2-1186
   ・県立鷲敷青少年野外活動センター
キャンプ、宿泊:青少年だけでなく、一般客も利用宿泊できる県営施設。宿泊室:26歳未満、要予約0884-62-2524


・道の駅鷲の里
鷲の里観光物産センター:丹生谷5ヶ町村(鷲敷町、相生町、上那賀町、木沢村、木頭村)の観光名所、特産品などを紹介。また21番札所太龍寺へ上がるロープウエイの改札口がある。


・ホテルそわか 鷲の里の宿泊施設
・わじき温泉  単純硫黄泉、効能:神経痛、内臓疾患、皮膚病。  

・もみじ川温泉
:川口ダム上流に3㎞。 定休日:毎月第3火曜日、 入浴(11:00~22:00)、 泉質:硫化水素泉、効能:疲労回復、老人病、美容  
宿泊:1泊2食  円~  那賀郡相生町大久保字西納野 ℡08846-2-1171

・那賀町(旧鷲敷町)役場観光課(℡)TEL (0884)62-1121  http://www.town.wajiki.tokushima.jp/

・ツーリング適期:通年   b豊水期:6~7月中旬、9月   c渇水期:11月~3月

 アユ解禁:6月1日  川口ダムより上流は7月1日

那賀川最上流木頭村
那賀川を堰止める3つのダム(川口、長安口、小見野ダム)を越えると、驚くほどの透明度と原生林に覆われる川に出会える。上流域は川幅狭く小クリークも多く、テクニカルな漕ぎが要求される。中流域はスリリング且つ、原生林の中で癒しの清流ツーリングが堪能できる。下流域は時々短い瀬はあるが川幅も広くなり。通常水量少なめでボトムを擦ったり、歩かなければならない浅瀬が数箇所ある。アユ漁解禁する7月1日以降は鮎つりのメッカで釣り人が多い。ツーリングは4~6月末、10月中旬~12月初旬がおすすめ。

・コース:木頭村 北川~平野(約8k)~和無田(約8,2k)~蔭(約3,6k)/約

・車:鷲敷町より国道195号線を上流に車で1時間半ほど。

・木頭村役場  771-6495  徳島県那賀郡木頭村大字出原字マエダ34番地 TEL0884-68-2311

・アユ漁友釣り解禁後は不適(7月1日~8月中旬)
鉄腕ダッシュの撮影支援(H18.10・29)
 東京のテレビ製作会社より「鉄腕ダッシュ」の撮影協力のご依頼を受け、鷲敷と木頭で3回の下見調査にて、10/19に撮影本番がありました。1本の丸太を川と陸路で人力で運ぶとどちらが早いかという企画。国分さんはリヤカーで国道を、山口さんは丸太とダッキーに乗って川下り。素顔のTOKIO山口さんは3時間半の13㌔のコースを丸太とダッキーで漕ぎ抜いて疲れた顔も見せずにガッツある方でした。
CCDカメラ装着 丸太乗り名人の指導 上手に丸太に乗っていく 瀬では丸太は流す
カニ猟師 丸太を引くカヌースタッフ 那賀高校カヌー部 笑顔で応える達也さん
那賀川で東映映画のロケ 
 平成18年7月「ホテルわしの里」に東映映画スタッフが1週間滞在してロケがありました。「さくら」というタイトルで日米合作の時代劇で川を舞台にして川口ダムあたりから鷲の里ロープウエーまでの各ポイントで撮影。25日はダッキーAコース途中の河岸に戦の砦のセットを組んで大砲船が3~4艘配置していました。主な女優は牧瀬里穂さんでした。