山歩き 準備 1歩〜阿南 2歩〜東山渓 3歩〜剣山渓 4歩〜愛媛  スクール

山歩き

山歩きは楽しいものです。歩く運動の気持ちよさ。自然の景色、鳥の声、風の音、季節を感じる発見や癒し、人との交流、山頂に立つ感動などその魅力はいっぱいあります。
     
   けれど山は多くの命を育む包容力がある反面、命を簡単に呑みこむ非情さがあります。過去にはなかった異常気象が頻発している現状に対してリスクの想定範囲を拡げて考え直す必要があると思います。ソロでの山行はそれなりの技術と経験が必要ですが、予期せぬ事態で最悪の結果なることもあります。・・・4年前の9月に登山歴30余年の友人が北海道の山で帰らぬ人となった。その時期には珍しい低温と吹雪で避難小屋の僅か手前で力尽き、翌朝ハイカーに発見された。ふたりだったら死なずに済んだかもしれないのが残念でしかたなかった。(合掌)
 
 
 知的障害者施設で勤めていた30代の時に利用者の体力づくりでウォーキングや近場の里山歩きに携わっていた。その時の上司に連れていってもらった三嶺登山がきっかけで山歩きをするようになり、翌年の夏には北アルプスへひとり旅。長野県中房温泉から入山して燕〜大天井〜槍〜北穂高〜涸沢〜横尾〜上高地へと歩きました。そこで信州の山のスケールに感動と恐怖の洗礼を頂いた。
3日め、槍ヶ岳山荘を出発。南岳から北穂迄のルートは大キレットと呼ばれるV字に切れ込んだ岩稜帯の難関ルートを選ぶ。素人の勢いでの山をナメた計画だった。好天で南岳までは快調だったがそれからが長かった。難所(長谷川ピーク)を越えてもまだ続く鋭い岩稜に疲れがたまり、終盤の「飛騨泣き」辺りで両手で岩を抱えたままフリーズしてしまった。・・ここで一歩踏み出せばバランスを崩して深い谷に滑落する気がよぎる。不安に包まれた時、前から人の姿が見えて「大丈夫ですよ!」と励ましてくれ、手足の運びを指示してくれて助かった。

その時の温かい声かけは今でも脳裏に残っているが、彼と会わなかったら僕は滑落して命も落としたかもしれない。人は心身が疲れてくると、冷静な判断や行動が出来なくなる。これは自分の準備や経験不足が招いた結果だったが、たまたま人に出会ったので助かった。山は出来るだけ1人では行かないようにしましょう。