きっかけ 基本練習 教室案内(1)  (2) 失敗談 津軽の旅

三味線の基本練習
   三味線を始めるにはまずは楽器が必要です。けれど津軽用は値段も高く、中古もあまり出廻っていません。いきなり買うのに抵抗や迷いがあれば、細棹でも十分練習は出来ます。慣れて続けられる見込みが出来たら津軽三味線を購入したらいいと思います。  
   
  1、三味線を置く
三味線を出して天神が左にくるように横に置きます。机や畳の上が濡れている事もあるので胴皮の下に撥か胴板、和紙袋、つや布巾などを敷いて下さい。
 
2、駒をつける
胴の右端から指3本分くらいの位置で駒をつけます。
駒は折れやすいので保管や、扱いには細心の注意を払ってください。
    3、調子合わせ
三味線は一番太い1の糸が基音(キー)となり残り2本の糸の高さの組み合わせを調子といいます。主には「二上り」「三下り」「本調子」の3つの調子があり、津軽民謡は二上りが多く、当会では1の糸を5本(C♯)の高さにしています。阿波踊りは三下りで1の糸6本(D)が多いです。
 

合わせ方
①調子笛・・調子笛の5本を吹いて1の糸巻で高さを合わせます。初心者は笛の音に糸音をあわせるのはなかなかわかりにくいのですが、慣れるとわかるようになってきます。
 
糸巻き・・三味線の糸巻きは上から1-2-3の糸順が標準ですが、津軽は1-3-2で巻くことが多いので当会もそうしています。糸巻きは糸を張るとが緩みやすいので初めは三味線を置いて行います。慣れてくると三味線を構えた状態で回す練習をします。
   
  ③チューナー・・笛であわせた後でチューナーで確認します。誤差があれば高さを修整して指針に合わせます。最初からチューナーで合わせるほうがラクですが、それでは耳の感性が磨かれません。演奏の現場ではリーダーの音に合わせるので補助的に使うようにします。
   
  ⓸さわり・・1の糸の調弦の仕上げは上棹の裏側にある東ざわりのネジを回して行います。音が唸るように長く響く位置に調整します。さわりをつけると音が若干高くなるので、少し低めにとるほうが手早く出来ます。
  2、3糸の調弦・・2の糸も1と同様に調子笛11本(G#)を吹いて合わせてからチューナーで確認します。3の糸5本(C#)です。慣れてくると笛を使わずともさわりの共鳴音で合わせることが出来るようになります。


4、「撥づけ
津軽三味線の基本は「バチづけ」といって、胴皮の前と後ろを交互に打ちわける奏法です。後ろバチはパンチの効いた強い叩き音、前バチは胴の縁を音を消して止める弱い音でこの強弱の差がはっきり出してメリハリのあるリズムをつくる。これを3年練習しないと曲には進めないと言われます。
青森で教えて頂いたこのバチづけ練習は目からウロコの感動で、これを広めたいと会を立ち上げました。けれどバチづけを3年しなさいではメンバーさんはついてこないので平行して曲練習もやりますが・・・、曲を覚えることが先行して津軽らしい音が出なく、再びバチづけ練習からやり直すことになったります。「急がば廻れ」でやはりバチづけ3年は理にかなっています・・・。
撥の持ち方
親指は撥先から1cmほど離して指の横半分を当てます。人指し、中、薬指の間を開いて握り、小指を挟みこみます。その時小指の爪が親指の方向に向くように持ちます。コツはあまり深く握りこまないようにして小指の方向を意識して向けていきます。最初はなかなか出来ませんが矯正していけば出来るようになります。

打ち方 
  腕を胴掛けにしっかり乗せて手首を直角度に曲げる。小指の爪が駒の縁につけつ、バチは糸に対して出来るだけ寝かせるような角度で皮につけます。
手首を直角のまま上げて下ろして打つ。その時小指の爪が駒の縁から離れないような角度で撥と胴皮が平行になるように。
   
 止め 手首の直角を保ったままうちわで仰ぐ要領で親指から上げて小指から下ろすようにして打つ。バチ先を皮につけたままでしっかり間をとる。
   
 ハネ バチを握る手のひらが見える位置まで手首を返して高く上げて、小指を意識して振り下ろして皮に当てたらそれより素早く元の位置に返す。 キレのいい甲高い音をイメージして手首のスナップを効かす。
   
 スクイ  音出しを意識するとスナップして引っ掛けてしまうので気をつけます。スクイ音のしない微かなスクイが目標です。
   
 カスメ 小指を少し上げてバチの角度を糸に近づけてかすめるように軽くなでる。津軽ではカマシの打ち方になります。
   
 後ろバチ
 前バチ  
津軽三味線独特の叩き奏法です。後ろバチは手首を使って皮の真ん中を力強く打ってハネる、前バチは胴の縁近くにすばやく止めて音を切る。この後ろと前との音のメリハリ(強弱)をはっきりつけてリズムをとります。
 構え方
お腹から手の甲の厚み程度隙間をとって、胴の下角を太腿の中心附近に乗せて胴掛けは腹部に付けます。棹の角度は細棹よりは高めにして揃えるほうがきれいに見えます。

棹を持つ左手は手首を手前に曲げ、指の第2関節が棹に上にくるようにして爪で押えます。親指は基本的には押さえの指の真下にくる位置に当てがいますが、薬指は遠いので出来る範囲でいいと思います。
  音階練習はツボ(勘所)を探りながら1の糸は人さし指と薬指の先で押えます。ツボ位置は譜尺シールは貼らずにポイントの勘所だけ記すほうがいいです。シールを貼ると目で音階をとることになるので実際の音とずれていてもわからなくなります。正確なツボを押さえていい音を出すのが永遠の目標です。