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柿渋(かきしぶ) |
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事務所と倉庫の設計は義兄のMさん(1級建築士)にしてもらいました。その時に彼が選んだ外壁塗料の柿渋(かきしぶ)ですっかり気にいって、以降の塗り替えは自分でするようになりました。柿渋は文字通り柿の渋から作った純植物性の塗料で、防水、防虫、防腐効果があります。和傘や提灯、漁師が使う網や、衣服の染めにも使われています。人体や環境にやさしく、杉板と相性がよく、経年により渋い古代色に変化していきます。それが陽光を受けると赤く映えて木目が奇麗に浮き出てとても綺麗でずっと眺めてしまいます。 |
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柿渋は水性のサラリとして日光や、風雨にさらされるとおちやすいので現代は外壁に使う家は殆どありません。2年毎に塗り替えるのですがその度に渋く濃い柿色に変化していきます。これが好きで塗装作業を楽しんでいます。
最近は無臭の柿しぶが多くなっていますが、僕はべーシックな有臭のものが好きで、こちらが色づきがいいように感じます。臭いは塗装後に消えるのですが、腐りかけの卵ような独特の臭いを嗅ぐのが癖になるほどです。(笑) |
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ゼリー状に硬化した柿渋をもどす
柿渋は新品であっても長く置いておくとゲル状になって使用不可になることが常です。メーカーに問い合わせしてもいい解決策はないのですが、、、多少なり解消出来る方法を発見しました。塗装後に使用した刷毛や容器を洗った水を捨てずにしばらく(1~2ヶ月間)保管しておき、その水を硬化した塗料に入れてかき混ぜると、少し粒は残るもののほぼ元の状態に戻って刷毛塗りに使える事が出来ました。偶然かと思いその後も2回ほど試したらいけましたが、元通りの塗装にはならないので捨てるよりはましかという程度です。 |
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