クライミングウォール クライミング教室   ウォールづくり1〜 福島支援
ウォールづくり〜1〜
きっかけは倉庫新築
 川下りのダッキー艇とカヤックを古い屋敷に置いていたのですが、ダッキーがネズミにかじられて穴があいたり、カヌー靴にムカデが入りこんだりして耐えられなくなり倉庫建設を発心。初めはリフォームを考えていたのですが、1級建築士の義兄に相談すると、耐震性や、建物の目的や希望に応じた形に出来るし、経費も大差ない、更に古屋敷の基礎位置に無駄なスペースがあるので土地を広く使えるとのお薦めで平成21年11月に着工しました。
   
解体前 井戸を残して解体 骨組みが出来る 工事完了H22年3月
上左が解体前の旧屋敷。僕が中学生の頃まで両親がここで小さな民宿業を営んでいた。手前の出張った部分は「釜や」でかまどと井戸がありポンプで水を汲み上げていた。蛇口を開けるたびにモーター音がやかましく鳴っていたが、昭和60年代に市水道に変わってからは井戸は無用になった。けれど先祖代々より受け継いできた希少な井戸。幸いに水は涸れていなかったので残すことにした。通販で手押しポンプを購入して再利用することに。水質検査では飲用不適だったが、水まきや手洗いでは面白そうな感がした。

ウォールづくり
解体作業が終わる頃に、倉庫の壁にクライミングウォールを造ろうと思いつき、設計士の義兄に相談すると、図面上では可能だが倉庫として使えるスペースが狭くなるので物が置くスペースが減る。それなら建物の容積を少し広げたらと安易に言うと、広さが変わるということは設計図、見積書、県に提出した確認申請書、各業者への材料発注や仕事準備など全てが一から契約のやり直しとなってしまう。
今は昔のように棟梁大工が一貫してコツコツと時間かけて行う家づくりではない。工程ごとに違う業者が分担して仕事する。職人の手をかけないように柱は寸法通りに加工納品されて速く建てるのが現代の家づくり。基礎工事が始まる前だったのでどうしてもと要望すれば出来ない事もないが、義兄や業者に迷惑をかけるので諦める。倉庫は狭くはなるがウォール工事はすることに。

事前調査
これまでウォールクライミングの経験や知識が全くない分野でのモノづくりだったので、ネットで情報収集したり、図書館で調べたりもしたがなかなか遠い存在だった。

誰か相談出来る人は・・と考えるとちょうどいい人物が浮かんだ。以前自分が非常勤講師をしていた城西高校に登山部顧問をされているS先生と彼が学校の部室に造られたウォール。S先生とは何度か会話して知り合っていたので早速電話をしてそのノウハウを教えてもらうようお願いすると快く応じて頂き学校に伺う。
城西高校登山部の部室にある高さ3、5mほどで傾斜110度ある壁にはたくさんの色テープと文字が記されていた。落書きにも見える短文や軽い表現もあって楽しそうに生徒たちが汗を流している実感がした
工事業者と見学 城西高校ウォール 壁の内側 鳴門ウォール
また後日に請負業者の担当者と施工工務店さんの三者で実物の見学してもらう。話や模型よりも、現物を見るのが伝わりやすい。パネルは木製コンパネで、骨組みもこれに習って建設用足場の単管で組む。木枠の取り付けは現物は番線で締めていたが、シンプルで便利な金物で取り付ようと具体的なアイデアも出て現実化していった。
ウォールクライミング講習
ウォールクライミングの経験がないので体験しようと県山岳連盟主催のクライミング講習に参加させてもらった。会場の鳴門運動公園体育館のウォールは岩に似せたFRP強化樹脂のパネルにて高さ12m。コースが3本あり右端の一番やさしいコースにとりつくがルート半ばで終了だった。その後練習会3回目でどうにか初級コースが登れた。しかしすぐに腕がパンプになり、続けて何本も登る人を見てこれは継続してやらないと身につかないものだと思い知った。