ウォール クライミング教室  ウォールづくり 福島支援

福島ウォールづくり支援〜1

設置場所

幅5、4m×高さ3、8m

ホールド取り付け

試し登り
  平成24年3月に福島県の農業自然体験施設あぶくまNSネットにクライミングウォールの設置に協力支援させてもらいました。ここの代表の進士さんから福島の子供達が週末を自然の中で楽しく遊び過ごすことで元気力を取り戻し、リフレッシュして家に帰ってもらおうという趣旨での事業展開でキャンプ場の新たなプログラムにクライミングウォールを施設に造りたいというご相談だった。スタッフ関係者はクライミングは未経験で近くに相談出来る人もいなく、経験の浅い自分を頼ってくれた。当HPの内容を参考に壁は先方が造り、僕はホールドを手配して取り付け工事に福島へ出向する。

1日め午後3時現地に着。ウォールは施設本館前にある東屋に設置。幅5,4×高さ3,8mに
木製コンパネの壁が立ち上がっていた。壁面の半分は垂直壁で、半分は105度の前傾壁。24o厚の丈夫なコンパネで爪付ナットも打ち込まれていた。大工さんがひとりで1日半で組みあげたとの事で感心。ホールドの箱を全部開封して検品する。数は全部で200個ほどで1時間ほどでチェックを終えて取り付けにかかる。壁の半分ほどつけて1日めは終了。

 2日めは朝8時半から17時までかかってボルト長さのあうものは全部取り付け完了した。昨日より冷えて鼻水たらしながら作業終わるとすぐに風呂へ。
3日めは午前中進士さんとスタッフの大工さんにクライミングワークの体験してもらう。2人とも子供のように目を輝かせて壁に取り付いて「これは楽しい〜」と喜んでいた。あっという間に午前中のに任務を終えて徳島に帰る。

けれど床に敷くマット、専用のシューズと子供用のハーネス、その他カラビナ、確保器等と安全に行う為の道具が必要だけど購入の予算がない。そこで新聞等広報機関を通じて物品や、支援金を募ろうと考えて広報活動をする。活動を実行する為に協力者を得て「福島子供クライミング支援の会」を立ち上げて募金の銀行口座をつくり設備や用具の支援を行う。次ページへ。

 

福島子供クライミング支援の会
●目 的
 原発被害により屋外での運動や、遊びが困難な子供たちの体力の向上とストレスの軽減の為、NPO法人あふくまNSネットさんににクライミングウォールを設置の支援を行う。
活動報告
平成24年
2月下旬

あぶくまNSネットより自作ウォールの相談をうけ、壁のデザインと作り方のノウハウのアドバイスを行う。
3月上旬
ホールド213個、爪付ナット300個、ロープ50m(10mm)をメーカー注文とヤフオクにて購入手配を行う。
3月12 現地スタッフの三瓶氏(大工さん)がウォール本体を施工
3月14〜16 福島出張〜パネルにホールド取り付け〜
3月下旬 徳島新聞に活動が掲載され資金カンパを募る。
支援金の申込みを受け、支援の会を立ち上げて専用の通帳口座をつくる。
4月1 登山雑誌「PEAKS」より活動の取材をうけ5月号に掲載される。
4月2 マット本体材料 ウレタンスポンジ6本をメーカー発注する。
4月7 チャリテイイベント津乃峯〜鍛治が峰ハイキングを実施。9名参加
4月10 マット作りの支援者として漆原氏に依頼、打ち合わせ
4月28 あぶくまNSネットよりホールド追加依頼をうけ、メーカー発注する。
5月6 漆原氏と支援出張の準備打ち合わせ
5月8 マットカバー材料購入(ビニールロール、粘着テープ、ハトメ等)
5月9〜12 福島出張〜マットづくり〜 2名にて実施(漆原氏、戸川)
5月24日 追加のホールド47個をあぶくまに送付
 ●支援金振込み用口座 :福島子供クライミング支援の会(フクシマコドモクライミングシエンノカイ
 ●支援先: NPO法人あぶくまエヌエスネット代表 進士徹 福島県東白川郡鮫川村赤坂東野字葉貫57 
 ●主 催: 福島子供クライミング支援の会 戸川 満夫 
福島子供ウォール支援金ご協力者(敬称略)  H24年6月6日
徳島市 湯浅嘉之  鴨島町 大塚和子 千葉県 吉田 雄 阿波市 湯浅宏明
徳島市 川村英人 徳島市 流 一世 徳島市 黒川亜希子 徳島市 森 厚子
阿南市 尾崎友香 阿南市 四宮ひとみ   阿南市 坂田益美   阿南市 丸岡千秋
美馬市 山下達恵 徳島市 小林新治 徳島市 佐藤良典 徳島市 池田良一
徳島市 村上宣輝   徳島市 山中文枝 徳島市 新井 完 阿南市 高島弘昌  
松茂町 田中 均 松茂町 田中悦子 徳島市 仁尾貴之 鳴門市 板東律子
小松島市 大和弘子 阿南市 橋本啓子 徳島市 前田裕史 勝浦町 岩佐勇毅
鳴門市 平岡浩二 阿南市 車田和美 藍住町 横田紀子 阿南市 山内尚子
青森県 戸川雅子 ?  マエダマモル
 県立総合看護学校第一看護学科学生・職員有志 
 知的障害者施設野菊の里 保護者会 ・ 天理教助任分教会斉藤浩他一同
クライミングマット製作の材料購入費用としてのカンパを頂き大変ありがとうございました。
5月14〜16日に現地にて製作して贈呈しましたので支援金収支報告が出来ました。次ページへ

福島子供クライミング支援の会〜2
マットづくり
師匠Uさん ビニールコート 接着補強 6本完成

3月14〜16日の出張支援でウォールは完成したものの、マットがないのが気がかりでした。市販品は高いのでダッキーハウスのウォールマットと同様にウレタンスポンジを注文発送して現地でマットカバーを造ることにしました。その費用は「福島子供クライミング支援の会」で募金活動して5月に現地へ製作出張しました。

H24年5月14〜16日、今回は2名なので旅費を抑える為、往復ともバスで行く。9日夜に阿南発にて翌朝AM6時半に東京駅着。そこからいわき行きの高速バスで2時間半。勿来インターのバス停で降りて目的地(あぶくまNSネット)までは代表の進士さんの送迎車にて30分にてお昼前に到着。
マットづくりに同行してくれたUさんは2年前にダッキーハウスのウォールのマットづくりを協力してくれたので今回もお世話になった。またお得意の調理の腕もふるってくれて夕食ではブリをさばいて美味しいご馳走を振舞って喜んでもらいました。

2人の作業で2日で6本のマットを仕上げることができ、
最後の1本は進士さんの手を借りて仕上げてもらい贈呈式に。このマットで子供たちの安全と寝転がったりしれくつろげる床になれば嬉しい。支援の会はウォールとマットづくりでの費用を助成する為であったので今回の出張で活動は終了します。支援金を頂いた皆さんには本当にありがとうございました以下は会計報告をもってのお礼の言葉にかえさせてもらいます。今後は個人としてのあぶくまNSネットへの応援は継続していく所存です。これまでありがとうございました。

支援金決算報告書       平成24年6月30日

  収入の部

科 目

金 額

摘 要

支援金

イベント収益金

151,330

14,300

個人:34名   団体:3

「津乃峯〜鍛治が峰チャリティ登山」
4/7実施 レクサー主催 10名参加

合 計

165,630

 

 支出の部

科 目

金 額

摘 要

ウレタンマット

ビニールシート

粘着テープ

ハトメ玉

交通費(2名分)


夕食材料費

45,364

18,900

5,400

1,900

48,000


10,000

幅1m×長さ2m×厚20cm 6

1370×0,5o×30m

15本(両面厚手、ビニール幅広他)

 

高速バス徳島〜東京往復18,000×2
高速バス東京〜いわき勿来往復6,000×2名

鮮魚


ホールド追加


35,600


47個  5/24メーカー直送


雑費

   
   466


電話、コピー代等

合 計

165,630

 

福島からの手紙
徳島の皆様へ
NPO法人あぶくまエヌエスネット 理事長 進士 徹
 昨年3月11日東日本大地震が発生しました。翌日には追い討ちをかけるように福島原発の事故で放射能被害が拡大するという恐ろしい事態になってしまいました。事故後は連日分刻みで報道され「福島=原発事故=危険、恐怖」この方程式が出来てしまいました。未だに深刻さを増しています。さらに4月11日に縦揺れの強い地震に見舞われ、当建物にも被害が出ました。

私の運営する小さな自然体験学校「あぶくまエヌエスネット」も3月11日を境に大きく変容しました。開拓精神で24年間築き上げてきた山村体験交流事業が原発事故で一瞬にして流されてしまいました。若いスタッフは全員自宅に戻しました。
朝陽がのぼり、小鳥がさえずり、夜は星空が輝いています。どこに放射能が・・・という思いです。しかしもはや「安全です!」と胸張っていえない悔しさが倍増しています。
原発事故が完全に収束するまで誰も知りえない、暗闇のトンネルに入り込んで先の光が見えない状況です。ですがそのくらいトンネルに光を灯す事は自分にも出来るかと考えるようになりました。光を所々に灯すことです。このようにして徳島の方々と「つながっている事」の実感こそ今の私の大きなエネルギーとなっています。

きっかけは徳島で同じように活動している戸川さんの今回の応援を頂き、とっても素敵なウォールクライミングが出来る環境が整いました。私達の子供の受け入れるプログラムの名前は「ぽんた山元気学校」といいます。参加する子供たちは今や福島県内の子供限定となりました。その子供たちが活動する際に真っ先に行く所がクライミングウォールです。
福島の高線量のエリアに暮らす子供たちは野外で思い切り遊ぶ事が出来ない。学校の体育は屋内の体育館の授業です。週末の活動で子供たちに元気を取り戻したい。本当は何の心配もなく外遊びが出来ればいいのですが・・・その当たり前のことが大事であることを福島の子供たちは小さいながらにも理解しました。この事は大きな学びです。原発事故はマイナスが多い中、こうしてウォールクライミングが出来ることを喜びと受け止めプラスに考えていきたいと思います。
今は「小さな自然学校、あぶくまエヌエスネット最後の挑戦!」という気持ちで、あぶくま・福島・東北の新しい社会創りに貢献していきます。ありがとうございました。