野外料理~燻製(くんせい)

     

冬の野外調理のおすすめは燻製です。燻製は酒の肴というイメージがありますが、炊き立てのご飯に温々の魚をのせての燻製ランチは最高に美味しいです。燻製(くんせい)とは・・・食材に樹木の煙を浸みこませることで水分が減り、殺菌成分が加わり保存食になる調理法でスモーク (smoke) ともいいます。
もともとは冷蔵庫のない時代に傷みやすい食材を長く保存出来るように加工する方法ですが、冷蔵、冷凍機器の発達した現代では普段は味わえない薫りと美味で希少価値があり人気があります。本格的な燻製づくりは設備と手間がかかるのでここでは野外料理にて手軽に出来る方法をご紹介します。

チップとウッド・・・左の袋入がチップ、右の棒状がウッドです。チップは熱薫、ウッドは温薫の使用になります。熱薫は短時間で色づきもいいのでお薦めです。けれど高温になるのでチーズや薄切肉は温度と時間に要注意です。樹種がヒッコリー(クルミ科)、さくら、りんご等いろいろあり食材や好みで選んでいます。

ウッドは一度火を点けたらそれ自体がゆっくり煙を出していくのでガスや炭火は不要です。熱薫より低温なのでチ―ズなど溶かして失敗することはないのですが、出来上がりに時間がかかります。また途中で火が消えることがあるので時々の確認が必要です。
 熱燻:チップを金皿またはアルミ皿にひと握り置き、燻製器の底面に入れます。カセットコンロまたは電熱器の上に燻製器を置いて熱します。煙が出始めたらコンロ火を弱めて温度管理を必要です。

 温薫:ウッドを親指大に3~4個割り、アルミ皿に乗せて着火剤かバーナーで火をつけて点いたら火を消す。後は煙がゆっくりといぶしていきます。
熱薫は80~100℃、温薫は60~80℃で火力調整をします。
ゆで卵は熱薫15分くらい、魚は開きか、切り身で20分くらい。シシャモやベーコン(薄切り)は10分くらいですが温度が高いと焦げたりするので途中で確認を。チーズは熱薫だと溶けやすいので温薫が無難ですが40分くらいかかります。
   

 
     燻製器
一斗缶 DIY   横からの出し入れ 岡持ち型   前から出し入れ 
       
円筒開き型 ④ナベ型  ⑤右は1人用 ⑥温度計 
   
 
 
①食品用の一斗缶にドリルでステンレス棒を通す穴をあけて網を2段にします。蓋を開けての網の出し入れが少し手間ですが安価に出来るので仕方ないです。熱薫使用だと数年使うと火が当たる箇所に穴が空きます。
⓶SOTO製 値段は高いのですが食材の入れ替えが簡単で持ち運びもしやすく重宝してます。網は3段です。
⓷蓋の開け閉めが少し面倒。けれどチップの追加や確認がやりやすい引き出しが良いです。

④コストが安く、1段網ですが鍋型は扱いやすい。効率よくが煙まわるので色づきも早く、使用後の掃除も簡単
⑤右は1人用で室内でも使用可。
⑥温度計は必需です。裏に軸棒がついていて燻製器の穴に差し込むだけ。